作家のしごと
映画を今度、撮るんです。
ぼくは脚本を書いてまして。
映画と言っても商業映画とかではなく、ほんと自主映画です。
スタッフは友達、予算は自腹。
僕はこの体制だからこそ、面白いものができると信じてるんです。
まぁその話はまた今度で。
そうそう、ゾンビ映画を撮るんですよ。
そう言うと、「カメラを止めるな!」のパロディをすぐ連想されるんですけど、まぁ時節柄仕方ないですよね。
でも全然違うお話で。
ゾンビのB面を描こうと思ってるんです。
A面っていうのは、人がゾンビに襲われてパニックに陥って、みたいな一般的なゾンビ映画のことです。
【ゾンビ】ナイトオブザリビングデッド Night of the Living Dead 【ロメロ】
要は人間ドラマがメインなんですよ。主語はあくまで人間という。
ゾンビはあくまで、人間を描くための、副菜というか。
だから当たり前ですけど、A面の映画はゾンビが出てこないシーンもたくさんあるんですよ。
じゃあ、そのあいだってゾンビなにしてるんやろ?
って。
これがこのストーリーの根本にありまして。
B面という意味では、これとかまさにですね。
ゾンビが主人公っていう。
でもボクらがやろうとしてるのはちょっと違うくて、なんていうか、人間を襲ってないときのゾンビって実はこんな生活してるのでは?
みたいなのを描きたいんですよ。
で、これわりと新しいんじゃないかと思っていて。
作家の一番の仕事って、たぶんこれなんですよね。
とある事象に対する、新しい見方を発掘するというか。
キャラクターとか、ストーリーとかって、もちろん大事なんだけども、既に発見されてるものを再利用する感覚があって。
いや、きっと新しい見方っていうのも、すでに誰かが発見してるとは思うんですけどね。
今回のゾンビのB面とかも、既にあるのかもしれない。
でも映画をはじめとするエンタメって、なくてもいいものだからこそ、今までにないものをつくってナンボだと思うんすよ。
せめて、既視感が薄く、あまり耳触りないものをやれたほうがイイなって。
またちょこちょことこのブログにおじゃまします。
さこ