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『いじめRPG』第1章~第6章をまるっとおさらい!① 今後の展開も……?

 2019年1月27日から始まった、『いじめRPG』の連載。
 先週日曜日には、第6章「作家プライド」まで公開しました。
 主人公の少年の生き方から、大人も子どもも、自分の人生を改めて考え直す機会をくれるような、そんな素敵な作品。でも、途中で知ったから最初から読めてない……最初から読むにはちょっと長くて……そんなふうにお思いの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
 そんなのもったいない~!(と中の人は感じております)
 ここで今までのストーリーをざざっとおさらいして、今週日曜更新予定の第7章を少しだけ、お話ししちゃおうと思います!今回の①の記事では、第1~3章までのまとめをお届けします✨

〈第1章 僕みたいな者〉
 いじめられっ子の川村俊樹少年、16才。
 上履きがなくなることは当たり前、教室では常に一人で、金銭を要求されることもしばしば。先生もいじめを見て見ぬふりをして、誰とも話すことのない日々。
 川村少年は小さいころから貧弱で体が弱く、本ばかり読んでいた。本好きの父の影響で一緒に古本屋に行き、本を買い、父の行きつけの喫茶店で「いつもの」コーヒーを飲みながら、それぞれ本の世界へ入り込む。そんな日常が好きだった川村少年だったが、ある日、大切にしていた本をいじめっ子にボロボロにされてしまった。心もボロボロになって、「今日死のう」と考えながらふらふらと道を歩いていると、ある人物に出会う。“猿タコス”という喫茶店のマスター、ミチロウさん。どこか懐かしい味、思い出の「いつもの」味のようなコーヒーを飲みながら、5分間、ふたりだけで会話をした。
 ミチロウさんに「川村くん、面白いね」と言われ、戸惑いつつミチロウさんの存在に興味をもつ川村少年。この出会いが、彼の人生を大きく変えることになります。

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〈第2章 ぼうけんのしょ
 ミチロウさんに出会った翌日、彼は再び“猿タコス”を訪れる。昨日初めてきた喫茶店だが、「いつもの」コーヒーを飲ませてくれた。
 ミチロウさんの人生のコンセプトである「楽しく、気持ちよく、適当に」の話を聞いて涙する川村少年。今まで溜め込んでいた、自分に対する劣等感やいじめの出来事、死のうと思ったことをすべて打ち明け、ミチロウさんに助けを求めた。そこで、いじめられなくなるにはいじめっ子を懲らしめるのではなく、自分自身が変わらなければならないことを知った。いじめという事象をその場しのぎで解決しても意味がない。自分に自信を持った状態になることが彼のゴールになった。
 以前父が言っていた、「友だちの定義」の話を思い出す少年。「どんな状態でも見捨てず、自分を肯定し続けてくれる存在」。そんな存在としてミチロウさんを信じ、「明日」に進むことにした。一冊の「ぼうけんのしょ」というノートとともに、戦わなければならないと思った。

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〈第3章 ゲームスタート〉
 ミチロウさんからもらったぼうけんのしょに、「いじめを倒し、川村くんが自信を持っている状態」というゴールにたどり着くための現状分析を書き込んだ川村少年。自分の強みと弱み、いじめの内容などを細かく、できるだけ具体的に書き込んである。
 ぼうけんのしょを手に、翌朝再びミチロウさんを訪ねた。ノートを見せたらミチロウさんに引かれないだろうか、という不安に駆られながらも、勇気を出して「読んでください」とお願いした少年。ミチロウさんに相談したこのときから、川村少年が主人公の「いじめRPG」が始まった。やっとスタート地点に立ったということらしい。
 ミチロウさんのいじめに関する考え方は、こんな感じ。
・いじめは一人で抱え込むことで、事態は悪化する
・学外の人間(親がベスト)を巻き込んだ時点で、いじめ解決がスタートする。
・どういうアクションをとってほしいかを伝える。熱くならず、冷静に対処してもらうことを約束する
・教師にはいじめの相談ではなく、いじめの事実を報告し、適切なアクションをとってもらう
 いじめマヌーサ(ひたすらいじめを我慢していれば、そのうちよくなるんじゃないかという思い込み)と、家族マヌーサ(迷惑をかけたくない、心配されるのが嫌だという理由で、親にいじめを相談せず事を荒立てないようにしている状態)にかかっている少年は、いじめRPGをクリアするためのストーリーとルールを詳しく聞いて、すべてぼうけんのしょにセーブした。「僕はこれからどうなっていくのだろう」と、若干ワクワクし始めている。

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