企む職員室。[studioあおブログ]

企みつつ、育てています。

「学び舎」としてのstudioあおを、受験教育からのぞく。

アオノスキマ

清流の石をひっくり返すとそこにいる、サワガニや小魚たち。
あの石をめくると、次はどんな生き物と出会えるだろう。
ワクワクしながら川遊びをした経験ってありませんか?
教室を訪れるたびに僕が出会う興奮は、まさに川遊びのそれと似ています。
studioあおには隠れたワクワクいっぱい。
今回は僕が見つけたワクワクを紹介したくて、ちょっとだけブログを貸してもらいました。
一緒に「あおの隙間」をのぞきましょう。

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studioあおの学びって、何なんだろう?

自己紹介が遅くなりました。
僕はstudioあおの教室長川村先生の教材開発系のお仕事をお手伝いしている仙仁といいます。
普段は京都の塾で国語の先生をしています。
studioあおには打ち合わせ等でよく伺うのですが、行く度に生徒さんによる新たなプロジェクトが始動していて、毎回の訪問が本当に楽しみです。
この前はヒヨコがよちよち歩いていました(笑)

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大量のカブトムシを育ててみたり、イソギンチャクを飼ってみたり、子どもたちがアクセサリーブランドを立ち上げたりetc…
studioあおでは本当にさまざまなプロジェクトが同時並行で進んでいます。
こうした活動を聞くと、「それって本当に教育なの?」と思われる方もいるかもしれません。
確かに、パッと聞くだけでは、studioあおで行われている種々のプロジェクトは「教育」という言葉からは連想しづらいものです。
しかし、実はこうした活動こそが、今の教育に最も必要なものであると僕は考えます。

受験教育から見るstudioあおの凄さ。

室長である川村先生は、「10年後の社会で活躍する人材を育てる」という話をよくしています。
もちろん子どもたちの好奇心の所在を突き止め探究するという教育が、ますます激しく変化する社会を生き抜く子どもたちの将来に役に立つのは言うまでもないことでしょう。
しかし、studioあおで行われている取り組みは、何も将来ばかりでなく、今子どもたちの目の前にある学びにも大きなプラスの影響を与えると僕は思っています。
これは僕が普段の授業の中で強く思うことなのですが、勉強にはそれまでの経験が非常に大きく影響します。
特に国語の授業ではそれが顕著。
それまでに実体験として経験してきた体験の総量が、読解力に非常に大きな影響を与えているように思うのです。

 

たとえば次の文を読んでみてください。
「息を止めて見つめる先には長いまつげが揺れてる」
皆さんはこの文を読んで、登場人物たちの距離がどれくらいと感じるでしょうか?
主人公には「まつげが揺れてる」様子が見えています。
「まつげの揺れ」なんて相当な近距離で、なおかつ相当相手を意識していなければ見えません。
また、近距離だからこそ「息を止めて」いなければならない。
こういったことを踏まえれば、自然と登場人物たちの距離感や人間関係が見えてきます。

 

実は「息を止めて見つめる先には長いまつげが揺れてる」というのは、aikoさんの『カブトムシ』の一節です。
国語的に分析してみると上記のようになりますが、恐らくこの歌を知っている方ならば、いちいちそんなことを考えませんよね?笑
いちいち考えなくてもきっと似たような情景が頭に浮かんでいるはず。
パッと文字を読んで(あるいは言葉で聞いて)その情景が頭に浮かぶのは、似たような場面を経験したことがあるからです。
経験したことがある情景だからこそ、文字を読んでその情景を頭に浮かべることができるのです。


昨今、スマートフォンタブレット端末の爆発的な普及で、あらゆるものにアクセスできるようになりました。
しかしそこで得られる「経験」には、臭いもなければ触覚もありません。
画面を通して得られる「あらゆる経験」が持つ情報量は、リアルな経験から得られるそれと比べて、実は非常に少ないのです。
学校の勉強でも受験勉強でも、情報を読み取る力は不可欠です。
そして、情報を正確に把握するには、自身の豊富な経験が絶対条件となります。
物理学者の池内了さんが、「便利さとは、自分自身の中にある能力を失うこと」と言っていますが、本当にその通りで、僕たちが子どもの頃に当たり前のようにできた川遊びの中での意外な出会みたいな経験は、デジタルデバイスが普及して便利になった社会だからこそ、得づらくなっています。
だからこそ、今の時代にリアルな体験をできる場は非常に重要だと思うのです。

「学び舎」としてのstudioあお

教室に行くと友達のプロジェクトの進捗が見え、おまけにヒヨコの成長が見られる(笑)
studioあおは、リアルな体験で溢れています。
絶え間ない波のように押し寄せる「リアルな体験」は、学校での学びをはじめ、様々な方面にいい影響をもたらすのではないかと思うのです。

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僕は受験教育というある意味でstudioあおの理念から最も離れた場所に身を置いています。
しかしだからこそ、この教室の良さを感じることが多々あります。
studioあおの日常に起こる「当たり前」の数々は、実は今の子どもたちにとって最も必要な「貴重な経験」だと思うのです。
その体験の貴重さは、言葉で読むよりも実際に目にした方がずっと鮮明に伝わるはずです。
もし興味のある方がいらしたらぜひ見学に行ってみて下さい。
きっとお子さんにとっては新しい、そして保護者のみなさまにとっては懐かしいワクワクが、そこには溢れているはずです。

 

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<お知らせ>

2019年2月、studioあお移転に伴い、新規生徒の募集を行います!

↓こちらの記事に移転の詳細と新規生徒募集のお知らせが載っておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください!

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