企む職員室。[studioあおブログ]

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【イベントレポート】大学生から見た、各チームの子どもたちの表情って?③

8/24(土)に立命館大学大阪いばらきキャンパスで開催した、第2回 いばらきSDGs まちづくりアイデアコンテスト。
子どもたちとチームを組んで、1番近くでまちづくり考えた大学生だからこそわかる子どもたちの良さや、こうしたらもっと良い議論ができるかも!という点について、インタビュー形式でお届けする記事第3弾です!
(②はこちら☟)

stud-io.hatenablog.com

 今日は3チームご紹介します~!

まずは、茨木市に住む外国人の住みやすさを追求したチームから…!

外国人が住みやすい茨木市を実現せよ!
こちらは、中学年1生の男の子が提案したアイデア
彼は中国語と日本語の2か国語を話すことができるため、日本語を話せない海外の人達をサポートしたいという気持ちを人一倍強く持っていました。f:id:stud-io:20190902215200j:image
普段から駅やコンビニで日本語が話せず困っている海外の人の姿を見ることも多く、日本語を話すことができないたくさんの外国の方が困っている!という気づきから、海外の人がより良い日常生活を送ることができる街になるためのアイデアを考案!

そんな彼と一緒にチームを組んだ大学生からのコメントは…☟

Q.最初の印象と、イベント後ではどんな変化があった?
A.最初はおとなしくて、そんなに発言しない子なのかな?という印象を持ち、僕の方から積極的に話しかけて主導していこうと思っていました。しかし、僕の方から質問していくと、彼は自分が日常生活で感じた日本語を話すことができない海外の人達の暮らしにくさを感じたことやもっと海外の人が暮らしやすい街になって欲しいという気持ちを熱心に話してくれて!
 イベント後半では、自分の意見をより分かりやすく相手に伝えることを考えて発言できるようになって、自分の気持ちをすごく大切にし、かつ相手の気持ちを考えて行動という印象に変わっていきました。f:id:stud-io:20190902215242j:image
 
Q.彼の取り組みに対してはどう感じた?
A.彼はイベント当日、JR西日本の職員さんに対して、
「外国語に関する入社試験はどういうテストですか?」
「日本語を話すことができない海外の人に対するサポートはどんな感じですか?」
などと、次々に自分のわからないことを質問していました。
大人相手に堂々と自分の疑問点を質問している姿は特にステキで、わからないことをわからないままにせず、詳しい人に頼って解決しようという意識を最初から持っているところはこれからも生かしてほしい点ですね!f:id:stud-io:20190902215226j:image

Q.彼がもっといい状態になるには、どうしたらいいだろう?
A.プレゼンの際には、「自分の原体験→課題と感じたこと→解決のアイデア」の順番に分かりやすく発表してくれました。分かりやすく説明する力が非常にあると思うので、さらに伸ばしていってほしいなと!
また、今回のイベントでは、自分の経験から感じた課題を解決したいという思いを強く感じ取ることができました。これからも自分の体験から感じた気持ちを大切にして日常を過ごしていくことで、自分だけではなくたくさんの人が感じる色々な課題を発見することができると思います。
今の姿勢を持ち続けて、よりステキな社会人を目指してください!

茨木の水環境を改善したい!ヌートリア捕獲大作戦
このアイデアを考えたのは、小学4年生の男の子。
彼は、最初から最後まで「自然環境の問題を解決したい」という強い思いを持っていて、特に川や湖などの水環境にこだわりを持っていました。
ヌートリアに問題を絞って考えた彼は、「ヌートリアはおいしいらしいけれど、食べたことのある人が少ないから怖いと思われがち」ということに気づき、試食会を開いてみんなにその味を知ってもらってから、捕獲作戦を実行するというアイデアを作成!
そしてこのアイデアは、茨木市長賞を受賞!f:id:stud-io:20190902214948j:image
みんなが避けようとするものを「食」に結びつけることで、茨木の環境保全と人々の食の充実を実現しようとしたところを評価していただきました。

そんな彼とチームを組んだ大学生からは…☟

Q最初の印象と、イベント後ではどんな変化があった?
A.議論の最初、彼は「自然環境を改善したい」というスケールの大きな目標を持っていました。それだけ規模の大きなことを自分事として捉えられることは高く評価できる一方、出てくる言葉の1つ1つもスケールが大きく、頭でっかちな話が多い印象に。
そのため、今回は特に水環境に注目しようと決め、1つ1つの言葉を具体化していき、問題意識を少しずつとがらせていきました。
もともと彼は俯瞰的なものの見方がとても得意で、具体的でバラバラに集まる情報を「これがこうやって繋がりあって、おたがいに影響してこうなるのか!!」と明確に整理してくれました。
そんな中、「在来魚が産卵する二枚貝を、ヌートリア(外来のネズミ)が食べてしまう」という情報を得ると共に、「1人で努力するのは大変で、楽しくないとみんなは協力してくれない」という考えを得て、「ヌートリアの問題を楽しく解決しよう」と課題を絞り込むに至りました。
課題が絞り込めてからの作業は素早く、提案にもっていくまでの姿は頼もしかったです!f:id:stud-io:20190902215013j:image

Q
.彼の取り組みに対してはどう感じた?

A.彼と議論する中でとても優れていると感じたのは、彼の俯瞰した考え方と共感力です。
俯瞰した考え方に関しては、情報の流れを整理するのがとても上手でした。
また共感力に関して、「こうしたら魚は住みやすいよね」など人間以外も含むたくさんの視点から物事を捉えていて、これは他の班の発表と比較しても特に際立つ点だと感じました!
「想像したたくさんの利害を俯瞰して整理し、解決案を提案する」というサイクルが、今回の議論では出来がっていたように思います。f:id:stud-io:20190902215043j:image

Q.彼がもっといい状態になるには、どうしたらいいだろう?
A.彼の良い所は「俯瞰」と「共感」ですが、今回の議論の中で少し手間取ったのは、問題を具体的に絞り込んでいく過程でした。
物事を大きく捉えられるぶん、「あっちも」「こっちも」と手を広げ過ぎて、抽象的な話をしている時間が議論の冒頭に多かったです。
もちろん、それは「俯瞰」なのでいい面でもありますが、過ぎれば机上の空論になってしまいます。
「俯瞰」と「共感」を持ったまま、物事を具体的に絞り込んで考える力が伸びると、彼は今以上に輝くと思います。頑張ろう!

道路で転ぶ人を減らしたい!でこぼこ道解決策の提案
この提案をしたのは、小学6年生の女の子。f:id:stud-io:20190902214636j:image
でこぼこ道によって、足があがりにくい高齢者や障害者の方がつまずいたり、転んだりしているところを見た経験から、この問題を解決することに決めました。
でこぼこ道を知らせるための看板作りをしたり、その道を均すための「砂募金」を行ったりすることで、資金があまりかからないような解決策を提案!

実現可能性の高いアイデアを考えてくれた彼女と一緒にチームを組んだ大学生からのコメントを見てみると…☟

Q最初の印象と、イベント後ではどんな変化があった?
A.最初は少し緊張している様子でした。
ワークが始まり、住んでいる町ってどんな町?と聞いてみると、家族であるおばあちゃんが、少しのでこぼこ道でつまずいていること、自分が偶然歩いているときに障害者の方がつまずいているところを見たことがあるという話をしてくれて。
自分の身の回りのことだけでなく、他の人のために思いやる優しい子だなと!
徐々に打ち解けていって、自分の考えをはきはきとわかりやすく話してくれるようになったのが印象的です!
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Q.彼女の取り組みに対してはどう感じた?
A.自分自身の意見を自信もって話してくれて、年上にも臆せず話ができるところは彼女の強みだと思います。
特に道路についての政策を打ち出していたので、現実的にお金を使わなくても実行できる政策を考えました。何個も自分で意見を出してから、絵でわかりやすく説明してくれて、自分のイメージを言葉と図を使って分かりやすく説明するのがとても上手でした。
プレゼンに関してもその力を発揮して、相手に伝わりやすい資料づくりをスムーズに進められていてカッコよかったですね~!
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Q.彼女がもっといい状態になるには、どうしたらいいだろう?
A.自分の意見をわかりやすく堂々と言えることは、すごくいいところだと思います!
でも、「やっぱりこの案は良くないからやめよう」ということが何度かありました。
それってすごくもったいない〜!彼女の考えには、他の人では思いつかないような面白いものがたくさんあるんです。
自分の意見に自信をもって、最後まで貫いていく姿勢を身につければ、これからどんどん成長していくんじゃないかと思います!


今回は、3チームのアイデアと大学生からのコメントをご紹介しました。
8/21に開催したイベントのチーム紹介は、次の記事でラストとなります!
明日の更新をお楽しみに~!