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欲しいものを欲しいと言って何がいけないのか。「本屋さんのダイアナ」を読んで。- 13歳の本棚

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欲しいものを欲しいと言って何がいけないのか。

ジェーン•エアのようにおしとやかな女性だって、ここぞという場面ではものすごい激しさで主張する。この変てこな名前が授けられた時、ダイアナはまだ赤ちゃんでNOが言えなかった。でも今は12歳で、たくさんの言葉を身に付けている。要求を通す時が来たのだ。

(本文より)


このお話は、2人の少女が出会うところから始まる。その2人の名は大穴(ダイアナ)と彩子(あやこ)、育った環境が全く違う二人だが、二人が大好きな本を通してお互いが親友と呼べる仲になってゆく。

しかし、ずっと仲良しの二人ではいれなかった。二人の関係を崩す影は突然やってくる…。様々な困難を乗り越えて大人になっていく少女達の14年間を描く物語。

作品中に、主人公が本を読み、大好きな本の中のヒロインと自分の気持ちを重ねているシーンがある。アンにパッティ、ジョー。それぞれが違う考え方を持っていて、ダイアナと彩子、かつての少女達が求めている勇気の言葉を与えてくれる。

本屋さんのダイアナ(新潮文庫)

本屋さんのダイアナ(新潮文庫)

 

本屋さんのダイアナ
出版社:新潮文庫
ページ数:250ページ
初版発行:2014年4月22日