企む職員室。[studioあおブログ]

企みつつ、育てています。

7/7(日)studioあおプロジェクト報告会 ⑱Appleコンサル ~勝手に新機能考案。提案させてください~

7/7(日)に行ったプロジェクト報告会の様子を、生徒のプロジェクトごとにご紹介するブログ第18弾!
(第17弾はこちら☟)stud-io.hatenablog.com

今回ご紹介するのは、appleコンサルチームによる「Appleの売上向上プロジェクト」!
小5の男の子と、中1の男の子ふたりでチームを組んでいます。

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以前「起業家EXPO 2019」というイベントの際に大活躍した3人でもあります☟

stud-io.hatenablog.com

3人は、Appleが大好き!
教室の誰よりもApple製品に詳しく、その機能をフル活用しています。
しかし、その大好きなAppleスマートフォンiPhoneのシェア数が低迷し始めているということを知り、居てもたってもいられなくなった3人。
自分たちでApple製品の問題点を洗い出し、その解決策を考えてApple社に提案することにしたのです!!

Appleユーザーに聞き込みをしたり、自分たちが使っていて実際に困っていることを書き出したりして、何を解決するか考えます。
その結果、「バッテリーの劣化」に注目することに!f:id:stud-io:20190806200552j:image
過度の充電によるバッテリーの劣化で、デバイスが使いづらくなったり壊れたりすることを解決する方法を模索します。

今回の報告会では、過充電を防ぐためのシステムをみなさんにプレゼン。f:id:stud-io:20190806200615j:image
参加者にはAppleユーザーも多いのか、「この機能ほしい!」という声も聞こえてきました。

彼らのプロジェクトでは、徹底的な情報集めが必要になります。
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3人で協力して、根気強く調査・分析を進めていく姿が非常に印象的です。

彼らのプロジェクトは、今回の報告会に審査員としてお越しいただいた、立命館大学OIC事務局長廣井さんの特別賞を受賞しました✨f:id:stud-io:20190806200444j:image
嬉しそうな表情(*´ω`*)

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実は彼らが考えたバッテリー劣化対策案ですが、最近になってApple社が新しいサービスを提供することになったため、問題提起の部分を一から考え直すことにしました。
いかに情報を素早く手に入れられるか、スピード感をもって顧客のニーズを満たすかが重要な世界にチャレンジしていくのには、相応の覚悟も必要!
彼らの独創的なアイデアが世界を驚かせる日はいつになるのか、これからの活動に期待です✨

7/7(日)studioあおプロジェクト報告会 ⑰漫画『ドクターストーン』勝手に相関図~キャラクターオフィシャルブックを先取りせよ~

7/7(日)に行ったプロジェクト報告会の様子を、生徒のプロジェクトごとにご紹介するブログ第17弾!
(第16弾はこちら☟)stud-io.hatenablog.com

今回ご紹介するのは、小6の男の子が取り組む「マンガ『ドクターストーン』勝手に相関図」作成プロジェクトについて!
報告会では、展示形式で報告をしました。

彼の大好きなものは、「マンガ」。
前回のプロジェクト報告会では、4つのロボットを合体させたコンベアーロボを披露した彼ですが、今回は方向性を大きく変えてマンガに着目しました。

studioあおにもファンの多い『ドクターストーン』には、キャラクターオフィシャルブックが存在していません。f:id:stud-io:20190805201128j:image
しかし、いつかはオフィシャルブックが出るに違いない…
公式のものができる前に、自分の手で作っちゃおう!
そう考えた彼は、ひとり黙々と作業を進めていくのでした…。

世間的には、勉強の妨げと考えられている「マンガ」。
ですが、実はこの中に学びの種がたくさん隠れているのです。f:id:stud-io:20190805201146j:image
今回彼のプロジェクトでは、登場人物の関係性はもちろん、その性格やあらすじに至るまですべてひとりで作成したのですが、これらを作り出すためには読解力や要約力、情報を整理する力、関係性や性格を判断するための根拠を探す力など、幅広い能力を駆使してプロジェクトを進める必要がありました。

そんなプロジェクトを通して彼が成長したのは、「自分で決められるようになった」というところ。
前回のプロジェクトでは「なんとなくこのテーマでいいか」とロボット作りを始めてしまったのに対し、今回は「これをやりたい」と強い意志を持ってプロジェクトを始めました。
テーマを決めるところから、何のマンガを取り上げるか、どのように研究を進めていくか、相関図はどのようにまとめるかなど、自ら考えてアイデアを出し、意思決定ができるように!

「ポスターのこの部分に、あらすじを書いたらわかりやすい?」
「登場人物の詳しい情報はここに書いたらよさそう」f:id:stud-io:20190805201447j:image
プロジェクトが進むにつれて、彼からの提案がどんどん増えていったのが非常に印象的です。

彼が”自分で決めたこと”と彼の”アイデア”がたくさん詰まった作品ができあがり、オフィシャルブックよりも先に、みなさんにお見せすることができました!f:id:stud-io:20190805201420j:image
次はどんな作品をわたしたちに見せてくれるのか、とても楽しみです!

スイカ割りに学ぶ作品づくり

子ども関連のお題に、あたしが好きに答えるコラム連載。今回は「スイカ割り」   

 

イカ割りは子ども向けエンタメとしてよくできている。

緑と黒の表皮におおわれた球体が割れると、中から赤い果肉が出てくる。暗色が明色に変わるサプライズ感がここちよい。

人は棒をにぎると振りたくなるもので、そのアフォーダンスがスイカを割るという目的に沿っている。目的と手段の関係に無理がない。

目隠しをされ、棒を軸にしてクルクルとまわる姿がとても滑稽でかわいらしい。

視界と平衡感覚を失ったプレイヤーがよたよた進んでいくさまに、ちゃんとスイカを割れるのかとドキドキする。

 

それでいて、スイカ割りにはほんとか嘘かわからないけど、とんでも起源がある。諸説あるうちの一つが、ところは中国。時は三国志の時代。敵側の戦意を喪失させる目的で、自軍の残忍さをアピールする儀式があったそうな。戦の前に、罪人の身体を砂に埋め頭だけを出し、その頭を叩き割るという。あまりに残虐だと思った諸葛亮は、罪人ではなくスイカを叩き割るように変えた、というのがスイカ割りの起源だそうで。飛び散る赤い果肉がたしかに、遠くから見たら脳漿が飛び散るように見えるのかもしれない、なるほど。

 

まぁホントかどうかはこの際どっちでもよくて。この「スイカ割り」には、子ども向けエンタメづくりに必要なことが詰まってる、と考えたのが今日のおはなし。清水煩悩という東京のアーティストがいま、うちに泊まりに来ている。彼がアンパンマンの作者、やなせたかしのこんな言葉を教えてくれた。「子どもは気づいている、言わないだけ。」

 

これはとても興味深い。あたしテーマパークでイベントの台本を書く仕事をしてるのだけど、子供も楽しめるアトラクションをつくるときってどうしても、子どもでもわかるように簡単に作ろう、としてしまう。でもこれは大きな間違いで。子どもはうまく言葉にできないだけで、ストーリーも理解してるし、言わんとしてるメッセージも読み取ってるんじゃないかなって。そんな仮説。

 

仮面ライダーアギト」とか「ミュウツーの逆襲」とかも、子ども向けでありながら、そうとうストーリーが複雑で。メッセージも肉厚で。あたしは、こんなもん子どもにゃわからんやろ、って思っていた。子どもが楽しんでいるのは単純に、アギトの変身シーンがかっこいいから、とか、悪者を倒すところが気持ちいいから、だと。ポケモンがかわいいからとか、ピカチュウとクローンピカチュウがビンタし合うシーンが感動するから、とか。要は、見て・聞いてすぐにわかる「子ども向けフック」のみで楽しんでいると。

 

アギトが人間からも悪者からも嫌われる物悲しさとか、人間のエゴで生み出されたミュウツーの怒りとか、っていうストーリーやメッセージを子どもは理解できないだろうと。もっと言うと、「見た目とか声とかの子ども向けフックで楽しませとけば、理解力の必要なストーリーとかメッセージは作り手の好きにしていいっしょ。」って大人たちが悪い笑みを浮かべながら作品つくってたんじゃないかと。そんな風に考えていたのでした。

 

だけども、そうじゃないなと。子どもはストーリーやメッセージも、大枠は理解して楽しんでいるのだろうと。そのほうが、ぶってえストーリーの子ども向け作品がヒットする理由に納得がいく。つまり、よく言われる「子ども向けにわかりやすくしよう」というのは、子ども向けフックはわかりやすくしつつ、ストーリーやメッセージは難解でもいいよ、ということなのだ。子ども向けの文章にあてはめるならば、かんたんな言葉づかいと、読みやすい改行、などを用いて、見やすく読みやすくする。そのうえで内容は、あたしら大人が「おー、なるほどー」と知的に楽しめるものを書く。

 

このあたりの加減が「スイカ割り」はすんごくうまい。スイカが割れる派手さとか、色が変わるサプライズ感とか、目隠しした人がクルクルまわる滑稽さとか、パッと見でわかる情報はわかりやすくしておく。それでいて、実は人の頭を叩き割る…みたいなストーリーラインは、子ども向けとは言い難いものを据えている。

 

要すると、相手が子どもだからってなめたモノをつくるな、ということだ。そのナメた態度は子どもにバレている。うまく言葉にできないか、実は私たち大人に気を遣って黙っておどけているか。そう言えば、クレヨンしんちゃん野原しんのすけは「やれやれ、子どもだましだな。」とよく言っている。子どもと言えど読者であるならば、敬意をもって書くのです。

 

いきがって難しい言葉をこの連載でも使っていたけど、よほど意図がないかぎりは使わないようにします。studioあおの生徒にも、あたしのこの連載読んでほしいので。反省。「アフォーダンス」はなんか知ってたらカッコイイから、覚えてほしいなと思いつかいました。

 

そう言えばスイカ割りには公式ルールというものがあるそうで、今は使われていない1991年版では、「スイカと競技者の間の距離は9m15cm」と決まっていたようだ。

 

いや、その15cmなに!?

 

ここにもぶってぇストーリーがありそうだ。f:id:stud-io:20190804172522j:image

7/7(日)studioあおプロジェクト報告会 ⑯最も釣れるエサを導き出せ!~データ統計による釣果の最大化~

7/7(日)に行ったプロジェクト報告会の様子を、生徒のプロジェクトごとにご紹介するブログ第16弾!
(第15弾はこちら☟)

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今回ご紹介するのは、中1の男の子が取り組む「最も釣れるエサの研究」について!f:id:stud-io:20190803205602j:image
7/7の報告会では、展示形式でみなさんに報告をしました。f:id:stud-io:20190803205555j:image

「釣りに行ったとき、絶対に釣れるようにしたい…」
昨年の自由研究で「ビッグデータによる釣り計画の最適化」を行った彼が次に目を付けたのは、エサ。
どの地域でどんな魚を狙うかによって、最適なエサは違うはず。
このように仮説を立てた彼は、手に入るエサそれぞれでの釣果を記録し、それによる最適解を割り出していくことにしました。

この研究を進めるうえで意外と難しいのが、実際に釣りに行くための段取りやデータ収集の協力者集め。
色々な道具が必要だったり、朝早く(むしろ深夜)に出発をする必要があったりと、簡単に釣りにいって研究できるというわけではありません。f:id:stud-io:20190803205706j:image
ボウズ(全く釣れないこと)はできるだけ避けたいので、潮の満ち引きや気温の予測をもとに釣りの日程を決定し、studioあおの投資システム「Pitch3」による予算の獲得や運転担当など関係各所へのお願いも自分で考えて行いました。

スタッフがもたもたしている中、スムーズにエサの準備をして釣りを始める彼。f:id:stud-io:20190803205250j:image
釣りが大好きなことが伝わってくる…!

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二回目の釣り企画では、60匹ほど魚をゲットしていました(恐るべし)

「分析」は、より多くのデータを集めることによって精度が高くなりますが、データ収集には多くの人の協力が必要になります。
釣りに行く日程を決めるなど、段取りをしっかり考えて決めていくんももちろん大変ですが、それを人にわかりやすく伝えて、動いてもらうことはさらに大変です。
はじめは「誰かに自分の思いを伝える」「こう動いてほしいとお願いする」ことが得意ではなかった彼ですが、
自分のやりたいことを達成するために「企てて、人を巻き込む」コツをひとつずつ掴んで、実践しています。f:id:stud-io:20190803205639j:image

自分の苦手に向き合い、ひとつひとつ丁寧に取り組んでいる彼には、今後さらに多くの人を巻き込んでいくことができると期待しています。f:id:stud-io:20190803205620j:image

7/7(日)studioあおプロジェクト報告会 ⑮ウズラの雛のお母さんになりたい!刷り込みは視覚?聴覚?それとも…?

7/7(日)に行ったプロジェクト報告会の様子を、生徒のプロジェクトごとにご紹介するブログ第15弾!
(第14弾はこちら☟)

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今回ご紹介するのは、小6の女の子が取り組む「ウズラの刷り込み」実験のプロジェクトについて!
ウズラの雛は、五感の何を使って親を認識しているのかを研究するというプロジェクトです。f:id:stud-io:20190802210908j:image

彼女は、生き物が大好き!!
studioあおに入会した直後から、生き物についてのプロジェクトに取り組みたいと話してくれました。
色々な生き物の情報を集めたうえで始めることにしたのは、「ウズラの研究」!
家庭で孵化に成功した事例が多いことや、ニュースで雛が産まれる瞬間を見たことから着想を得ました。

「ウズラを孵して、自分のことを親だと思って欲しい!でも、生まれたてのウズラって、目がほとんど見えてないんだって…もしかしたら、耳で判断してるのかも?」
そう考えた彼女は、五感の中でも特に聴覚に特化した刷り込みの実験をすることで自分を親だと認識させることが可能になるのではないかと考え、ウズラを孵化させるところから刷り込みの実験までをプロジェクトとして行うことにしました。

孵化実験の1回目は、市販のウズラの卵を使用。インターネットの情報で、市販のものでも孵化する可能性があると知り、挑戦しました。
孵化器のなかを最適な温度に調整して、生まれてくるのを待ちます。
しかし、ここでは孵化せず…。
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2回目は、有精卵を仕入れての実験。
確実に孵化させるため、1回目よりも念入りに卵を管理します。
すると…

ウズラが生まれたーー!!
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生まれたウズラの茶色っぽい見た目から「おみそ」と名付け、早速準備していた刷り込み実験を開始することに。

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「ピーピー、ピーピー!」
聴覚での刷り込み実験をするため、自分の声を録音し、スピーカーでウズラに聞かせます。生後36時間で刷り込みは終了するという情報から、スピード感をもって実験を進めていきました。

刷り込み実験をし、本当に自分を親だと思ってくれているのかを確認しましたが、はっきりとした結果は得られず。
別の方法で親の認識を確認するというところまでの報告が今回のプレゼン内容でした。
彼女にとって今回は初めての報告会参加となりましたが、物怖じせず自信をもってプレゼンをする姿はとてもカッコよく、その表現力の高さにも驚かされま
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彼女のプロジェクトに対しては、特に「問いのオリジナリティが高い」という評価が多く、その発想の豊かさをこれからも伸ばしていってほしいというコメントも多くありました!
これから彼女はどのようにプロジェクトを進めていくのか、今後の活躍にご期待ください!

7/7(日)studioあおプロジェクト報告会 ⑭脱走パンダがあおにやってきた!?小説執筆プロジェクト

7/7(日)に行ったプロジェクト報告会の様子を、生徒のプロジェクトごとにご紹介するブログ第14弾!
(第13弾はこちら☟)
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今回は、展示型報告から『studioあおにパンダがやってきた。~パンダの願い~』こちらの小説を執筆した小6の女の子のプロジェクトをご紹介します!f:id:stud-io:20190731183218j:image

小説執筆デビューの本作。
小説を書くことにしたのは、彼女の大好きな少女漫画がきっかけでした。
「読んでいると幸せになる!」
「あんなにワクワクするのは何でだろう?」
そう考えた彼女は、自分が少女漫画を好きだと感じる理由を分析し、自分の物語で誰かにワクワクを届けられるようになりたい!と考えるようになりました。

studioあおに入会してから初めてのプロジェクト、初めての小説執筆ということもあり、最初は中々手を進めることができません。
studioあおには、他にも小説を書いている生徒がいるため、その作品と自分の作品を比べて自信をなくすこともありました。それでも、「1日最低3枚は書く!」と決めてからは毎日しっかり3枚以上執筆!
報告会に間に合うかなぁという心配もありましたが、最後の最後まで報告会までに書き上げることを諦めませんでした。
報告会間近にはすっかり〆切と戦う小説家の姿となり、気づけば40ページにもなる超大作が完成!!f:id:stud-io:20190731183248j:image
彼女の集中力は尋常ではなく、スタッフも引きの絵しか撮影できないほどでした…!

今回の作品の舞台は、studioあお。
喋るパンダが突然教室にやってくるというギャグ要素を取り入れた作品です。studioあおが舞台ということもあり、生徒とスタッフとの関係性やパンダに「どうしたいの?」と意思を問うシーン、しゃべるパンダのありのままを受入れて欲しいというメッセージ性のあるラストは必見です!f:id:stud-io:20190731183310j:image
ぜひ一度教室に来て、『studioあおにパンダがやってきた。~パンダの願い~』を読んでみてくださいね✨

7/7(日)studioあおプロジェクト報告会 ⑬韓国の魅力を知ってほしい!~高齢者層に提案する韓国の楽しみ方~

7/7(日)に行ったプロジェクト報告会の様子を、生徒のプロジェクトごとにご紹介するブログ第13弾!
(第12弾はこちら☟)stud-io.hatenablog.co

今回ご紹介するのは、中2の女の子が研究する「韓国の魅力」を発信するプロジェクトについて!
韓国の文化を大好きな女の子が、「若い日本人は韓国のことを好きなのに、高齢者の方はあんまり好きじゃないみたい…その魅力を日本の高齢者の方にも伝えたい!」と考え、このプロジェクトを立ち上げました。

彼女が進めるプロジェクト、実は今回が2回目の報告。f:id:stud-io:20190730203651j:image
前回は、「日本人、特に高齢者の方が韓国を嫌いな理由は何か?どうやったら好きになってもらえるか?」という項目について報告しましたが、今回はそこからプロジェクトが進み、「韓国の料理番組作成について」を報告しました。

料理番組作成にあたり、彼女がまず行ったのはペルソナシートを書くこと。
届けたい高齢者像を明確にして、ターゲットに届く料理番組を目指します。
そして次に考えたのは、「どうやって高齢者に届ける?」というところ。
料理番組を作ったとしても、届ける方法が適切でなければ高齢者の方に韓国を好きになってもらうことはできません。
マトリクスマッピングという方法を使って届け方を考えました。
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料理の様子を撮影し、それを編集してiPadに入れ、美容院で流してもらうという方法をとることに決定!
「届け方考えるの難し~」と言いながら、最後まで自分で考えました。

料理番組作成には様々なこだわりがあり、そのひとつとして動画撮影の際に韓国料理の衣装を着るという項目があります!
studioあおの小6ファッションデザイナーにお願いし、韓国の伝統衣装「バジ」を作ってもらっていました⇓

stud-io.hatenablog.comあおで作ってもらった衣装を着て、韓国料理の動画を撮影する予定です✨

人前でしゃべるのが苦手な彼女。
大勢の前では言葉が詰まってしまうことも多いのですが、今回の報告会では事前にたくさん練習したおかげで、最後までしっかりプレゼンすることができました。f:id:stud-io:20190730203752j:image
そして今回の報告会では、教室で最も成長した生徒に贈られる「MEP賞(Most Evolutional Project)」もゲット!(スタッフが選びます)f:id:stud-io:20190730203956j:image
彼女の成長に、スタッフ一同大感激です…(´;ω;`)


報告会後、本格的に動画作りスタートさせた彼女は、保護者さんを教室にお呼びしてサムゲタンの試食会を開きました。f:id:stud-io:20190730204305j:image
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料理に詳しいお母さん方に自分の作った料理を食べてもらうことで、より美味しくて高齢者の方に響きそうなサムゲタンを作れるようにします。
アンケートを書いてもらい、現在は集計&改善点の洗い出し中です!

料理を作るだけでなく、動画編集まで自分で行なう彼女のプロジェクト。
彼女の番組で、高齢者の方に勧告を好きになってもらうことはできるのか?f:id:stud-io:20190730204430j:image
完成次第みなさんにお披露目しますので、お楽しみに~✨

太鼓を聞くと悲しくなる

子ども関連のお題に、あたしが好きに答えるコラム連載。今回は「太鼓」

 

「高校卒業したら青年団に入れ。とりあえず体験にこい。」大学に入学したてのあたしに、そんなメールが届いたのは今から9年前の4月。送信してきたのは中学の1つ上の人。今の中学生とかはなんて呼んでるんやろ。不良?半グレ?まぁヤンキーとしておこう。野球の推薦で他県の高校に進んだが、ケガで辞めて地元に帰ってきてみたいな。その道の事務所にも出入りしてるみたいな噂のある人だった。

 

あたしの地元は、大阪は石切という生駒山のふもとにある。神社が有名なその町では夏と秋に、お祭がある。太鼓を叩いて神輿をかつぎ、やんやか町中を練り歩いて最終的に神社へたどり着き大団円。金髪、サラシ、ハッピ、缶ビール、タバコ。群がるギャル、バカ笑い。

 

神輿の担ぎ手である青年団に入れ。その一つ上のヤンキーはあたしにそう言ってきたのでした。あたしの青年団の認識は、「地元に居残るヤンキー集団のコミューン」というもので、その人たちにとってのウッドストックこそが神社でのお祭りなのです。

 

断れど断れど、「いや無理やから。」「命令やから。」と、ロジックレスなメールのやり取りが続き、無視する勇気もなかったあたしは、ひとまず青年団に体験に行ってみることに。そこには太鼓台が一台、サイドを刈り込んだ金髪のヤンキーが数十人、あたしは気圧されていた。「なんでビール冷えてへんねん」と40才くらいの長老ヤンキーが怒号をあげ、罰として若手ヤンキーが丸坊主にされていた。

 

あ、これ、ダメ。

 

帰宅してから入団したくない旨を連絡するも、「いや無理やから。」「命令やから。」と、デジャヴなやりとりが続く。体験ではなく、来た時点で入団することになっていたのでした。

 

結果的に、あたしは青年団のお偉いさんの親に電話して、グダグダのごてごてな辞め方をした。とんでもダサく、情けなく。最後は地元のガストに呼び出されて説教を食らい、額を擦りつけ泣きながらに謝ったのでした。

 

ということがあって、青年団は恐い、地元にはいれない、外に行くしかない、ということで外へ外へと飛び出していったのが、あたしの出イシキリ記。

 

さて今回、「太鼓」というお題をもらったのでこれを機に、地元の何が嫌だったのか、を改めて振り返ることに。青年団が恐い、というのは表層で、本質じゃない気がしていたの。

 

そもそも「神社」「お祭り」みたいな、伝わり伝えていく文化と、地元で生をまっとうするヤンキーというのは食い合わせがいい。地元に生まれ、地元に育ち、幼少期から青年期にかけて築き上げられたヒエラルキーのなかで生活していく。自分もまた地元で結婚し、地元で子どもを育て、その子どもたちがまた地元に根を張って。親から子へ、子から孫へ。そうして神輿の担ぎ手、文化の伝え手が繋がれていく。変化しないと生きていけない世の中がある一方で、変わらない・変えない良さというのもまたあるもんだ。

 

という一般論がある一方で、「いや、江戸時代か。」とあたしは思っていた。藩制度のなか決められた階級のもと穏やかに過ごしていく、なんて考えられないと。小・中と地元の世界で育ったものの、高校で大阪市内に出たあたしは今まで知らなかった面白い人たち、面白い文化にたくさん触れた。大学で京都に出ると、それは加速した。古本屋の隅に平済みされた本の面白さを教えてくれる人。カラオケに入ってないような曲を教えてくれる人。マンガ、映画、落語、旅、パソコン、教育とかとか、外にはあたしの知らないものを知っている人がたくさんいた。

 

それらは決して地元では流行らないモノで。マジョリティにはまらない話題は、「陰キャかよ」で一蹴される。みんなが知っていてみんなが盛り上がるモノこそが至高。「エンタの神様」でお笑いのすべてを網羅している感じ。その精神性がたまらなく嫌いだった。

 

と書いてみたもののどうもしっくりこない。思うに、地元を嫌うことでダサい自分を肯定したかっただけなのかもしれない。説明しよう!

・ヤンキー的マッチョ思考を備えた人物がカーストのトップにいるこの町で、ビビりのあたしは活躍することができない

・じゃあこっちの文法に持ち込めばいい

・あたしの武器はカルチャーだ。サブカルマウントを取って権力闘争しよう

・え?でも向こうはそもそもマッチョカースト下位のあたしとは戦ってないじゃないか

・うーん……はっ!

・やつらは文化的に貧しい人間だ。そんなやつらが巣食う町なんてこっちから願い下げだ

 

なんて哀れな精神性だろう。地元のなにが嫌かという問いの答えが、ひとりよがりの煩悶を自覚してしまうこと、だったとは。と、ここまで考えてみてとうとう着地が見えてきた。

 

地元の水が合う魚とそうじゃない魚がいた。それだけなのだ。つまり地元というのはそういう文化圏で生きるのに適した町であり、あたしは地元の文法に合わなかった。青年団とモメたことで、青年団てきライフスタイルを良しとする地元、をずっと歪曲してとらえていたけど、単純にあたしがかっこいいと思うそれと合わなかっただけ。合わなかったからあたしは外へ行っただけ。そう、それだけなのだ。

 

ふっと軽くなった。このコラムのプロットを考えていたとき、選択肢の多い生活こそ豊かで正しい、と帰結させるつもりだった。イオンモールひとつで生活と余暇が完結する土着的生活を徹底的にこきおろそうと。でもそうじゃないね。

 

これだけ時間が経過すれば、地元が今や外になっている。もう少しすれば夏祭りがある。今年は帰るかもしれない。いや、外へ行くかもしれない。f:id:stud-io:20190728114914j:image

7/7(日)studioあおプロジェクト報告会 ⑫一風変わった運動会~新しくスポーツ作ったから、みんなでやろうよ!~

7/7(日)に行ったプロジェクト報告会の様子を、生徒のプロジェクトごとにご紹介するブログ第12弾!
(第11弾はこちら☟)

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今回は、小6の女の子が行う「一風変わった運動会」プロジェクトのご紹介!
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彼女のプロジェクトの始まりは、スポーツへの興味から。
カラダを動かすこと、何かの競技に取り組むことに興味を持った彼女は、自分でも新しいスポーツを作れるのではないだろうか?と考えました。
「スポーツを作るのなら、いろいろな人が楽しめるものを作りたーい!」
スポーツは、取り組む人の体の大きさや筋力によって、結果が大きく変わってしまうことが多々あります。
そこをどのように克服して、大人から子どもまでみんなが同じ土俵に立って楽しめるスポーツにするか、頭を悩ませました。

まずは、みんながどんなスポーツならみんながやりたくなるのかを調査。
・コミュニケーション力がつくものだと、一石二鳥だよね。
・そのスポーツをすると、自然と筋肉が付くってみんな嬉しいんじゃないかな?
・女の人とかは特に、楽しく痩せられるスポーツって好きそう…

既存のスポーツを研究しつつ、上記の項目に当てはまる、みんなが楽しめる条件を満たすスポーツを2つ作成!✌f:id:stud-io:20190727195146j:image
みんながすぐに理解できるルール作りや、意味のある分かりやすいスポーツの名前を考えることが大変だったと話してくれました。

さて、スポーツを作っても、それを実践する場所がないと意味がありません。
そのため、studioあおの生徒や保護者さん、地域の人などを呼んだ運動会を企画することにしたのです!

プログラムを考え、日時や会場を調整し、人を集めて…
なかなか使える体育館が見つからず、会場探しには非常に苦労したようです。ですが、彼女のスゴいところは、人に適切な方法でお願いができること。f:id:stud-io:20190727195524j:image
「こういう目的だけれど、今はこんな状態で困っているから、あなたにこれをやってほしい。お願いします」
このように、目的と現状、そしてやってほしいことを簡潔に、わかりやすく相手に伝えるコミュニケーションをすることは、当たり前のように思えますが、意識しないとなかなかできることではありません。
彼女は常にこのコミュニケーションを取れる人だから、人を巻き込むのがとっても上手。
自分でできるところはしっかりやって、できないところは人にちゃんと頼れる彼女のスタンスは、見習うところが非常に多いと感じます。

報告会では、自分で作ったスポーツの詳しいルール説明をしたり、参加者を募集したりしました。f:id:stud-io:20190727195121j:image
ニコニコと話す彼女の報告には、ほっこりした人も多いはず(*'ω'*)

評価タイムには、地域の高齢者の方が参加できるようなスポーツだと、より多くの人が楽しめるのではないかというコメントをいただきました。f:id:stud-io:20190727195248j:image

これからは、より幅広い年齢の方にも届くようなスポーツを考えたいとのこと。

9月に開催予定の「一風変わった運動会」ですが、新しいスポーツでみんなが楽しめるものになるのでしょうか!?

はやく9月になりますように~!f:id:stud-io:20190727195652j:image