企む職員室。[studioあおブログ]

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『いじめRPG』第1章~第6章をまるっとおさらい!② 今後の展開も……?

 2019年1月27日から連載を開始した、作家・さこさんによる小説『いじめRPG』。現在第1~6章まで公開しており、「よし、一旦わかりやすくまとめよう!」ということで、おさらい記事を公開することにしました!
 昨日は1~3章のまとめ、本日は4~6章のまとめと、二日連続での公開です✨今週日曜公開〈第7章 ザラリホー〉の内容も少しだけお届けしちゃいます!

stud-io.hatenablog.com 忙しくてあんまり読む時間がないひとも、毎週楽しみに読んでくれているひとも、みんなに最後まで読んでほしい小説。今までのあらすじをここでぱっとおさらいして、毎週日曜18:30更新の「企む職員室。」にお集まりください~!!
 

〈第4章 おで好青年〉
 いじめRPG始まりのステージは、「最初の村」。初期装備と初期パーティを手に入れる必要があるが、川村少年には、最速かつ最低限の努力で良い方向に変えて、自信をつけられる要素が一つあった。それは、彼の弱みである、不気味な見た目。
 本当は強みを大きく伸ばして、自分だけの特技を持っているという自信を身に着けることに注力すべきなのだが、それには時間がかかる。そのため、簡単に変えられるところからスタートしようというのがミチロウさんの考えである。
 そのために登場した、猿タコスメンバー「オシャにいさん」(川村少年命名)。彼は3つの店舗を経営する美容師である。
 オシャにいさんのキラキラした見た目に卑屈になっていた川村少年だったが、オシャにいさんはかつて自分と同じような不気味少年でいじめられていたことを知る。そして、ミチロウさんに出会って人生が変わったことも知った。オシャにいさんの話から第一印象の大切さを理解した彼は、オシャにいさんに自分の見た目をすべてお任せする。
 カット中、2年ほど前に肺癌で死んだ父には、いつも散髪をしてもらっていたことを思い出した。自分を認めてくれる存在はいなくなり、一人で強く生きなければと思ったよなあ。そんなことを考えているうちに、オシャにいさんによる見た目改造作業は終了。川村少年は、自分でも好青年だと思えるような見た目に変化したのである。おでこの見える元気そうな「おで好青年」へと、レベルアップ。ミチロウさんも驚くほどの、おで好青年誕生の瞬間である。
 見た目を変えて、少しだけ猫背も直して。オシャにいさんから髪の毛のセットを学んで、ジャックパーセルのスニーカーももらって。
 少しの装備と、オシャにいさんというパーティのメンバーを手に入れた勇者川村のレベルは、現在「3」である。

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〈第5章 エアーリーディング〉
 ステージ2は、酒場。次のステージである魔王の城に行く前に、見た目以外の部分で自信をつける必要がある。
 オシャにいさんから教わった髪の毛のセットを実践し、翌日再び訪れた猿タコスにて、次に解決すべき課題が出された。空気の読み方がわからないこと・本にしか興味がないこと。このふたつのコミュニケーション問題を解決することである。
 解決方法は、まずは色々な世界を知り、空気を読む練習をすること。色々な大人が集まる夜の猿タコスが、その舞台として選ばれた。
 友達を作ろうと努力したが挫折。学校の先生から友達を作ることを強制されて嫌気がさし、自分の好きな本だけと生きていく選択をした中学時代。当時のことを思い出しながら、いろいろな人と話をするために、夜再び猿タコスに向かう。そこでは、またまた刺激的な出会いがたくさん待っていた。その一人が、川村少年と同じでいじめられた経験を持つ、芸人の宇野さんである。
 宇野さんがいじめられている状況から脱することができたのは、一度だけ勇気を出してチャレンジしたから。そこから意外な形で道が開けた彼の人生は、売れない芸人ながらも輝いている。
 猿タコスでの会話によって、自分が無意識に空気を読むことができていることを知ると同時に、自分がなぜ本にしか興味を持てなかったのか、持とうとしなかったのかを知った。新しいことに挑戦して、思うようにできない自分を馬鹿にされるのが怖くて、本の世界に逃げていた。狭い価値観に閉じこもって、楽をしていたのである。大きく価値の転換が起こり、世の中には本以外意にも面白いことがたくさんあるということも知った。
 他人との会話の中で学んだ、空気を読むということは、こんな感じ。
 ・誰がその場の支配者かを理解する
 ・その支配者が持って行きたい話の方向を理解する
 ・支配者が気持ちよく話せるように同調する
 ・ただし自分のこだわりがないものにだけ同調する
 ・こだわりのあるものに抵触するときはNOを言う
 コミュニケーション課題をクリアした勇者川村のレベルは、現在「5」である。

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〈第6章 作家プライド〉
 ステージ2の酒場でレベルを上げた川村少年に、新たな人物との出会いが訪れる。オシャにいさんの元彼女で、出版社で編集をしている「すけねえさん(川村少年命名)」である。今まで「見た目」・「コミュニケーション」このふたつの弱みを改善してきたが、自信レベルを上げるために最も効果的なのは、強みを伸ばすこと。川村少年の強みを伸ばすために、ミチロウさんが呼んでくれた人物だ。
 ミチロウさん理論によると、強みを伸ばすには4つのステップがある。
1、自分の好きなことを理解する。
2、それが強み・特技と呼べるかを他者と比較する。
3、強み・特技を生かせる機会を手に入れる。
4、とにかく経験を積む。
 このステップに沿って、川村少年が父に褒められるためにやっていた「本を書くこと」を強みとして伸ばしていこうというのである。
 小4半ばから中2まで、書いた長編小説は50作。継続の才能を評価され、翌日すけねえさんに今までの作品を見てもらうことになった。唯一の読者であった父を亡くし、途中でやめてしまった51冊目の小説。16時間夢中で書き続けて完成させ、宇野さんの「一度だけ勇気を出してみろ」という言葉を胸に、猿タコスへ向かった。
 編集者のすけねえさんからの評価は厳しかった。しかしそれはプロと比較しての評価であり、作家になれる可能性があるかもしれないということだった。そしてそれは、「やるか、やらないか」川村少年自身の決断に懸かっていると。決断できる人間にしかチャンスは回ってこないというミチロウさんの言葉を思い出し、「やらせてください。」そう自分から口にした。
 すると、すけねえさんからすぐに「雑誌のコラムを書く」という仕事をもらった川村少年。
 そのへんの高校生には「本を書く」という特技で負けないこと、意外と自分ってすごいんじゃないかということ。少年は、2つの自信を身に着けた。強みを伸ばすステップのうち、「4、とにかく経験を積む」ここにいる少年が次にやるべきことは、とにかく書きまくることだ。
 大きく成長し自信をつけた少年のレベルは、現在「10」。すけねえさんをパーティに加え、「作家プライド」を装備した少年の明日は明るい。

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ちょこっとのぞき見!〈第7章 ザラリホー
 ステージ3、魔王の城に歩みを進めた川村少年。いじめのコラムを書くことになったが、長編小説を書き続けてきた川村少年にとっては、自分自身のいじめ経験を1000字にまとめるといういつもと違う作業で、たくさん書いて、読んで、直してを繰り返す必要があった。夢中に取り組んで書き上げ、泥のように眠る少年。
 目が覚めて、母に「作家になるかも」と打ち明ける。いじめられている事実も話さず、今まで何も伝えてこなかった母に、自分が変わり始めたことを初めて自分の口から伝えたのである。
 ここまで自信をつけた、変わったと自分でも認識している状態であれば、あとはいじめに、戦略的に、ぶつかるのみ!
 勇者川村は、いじめを攻略できるのか!?今後の展開をお楽しみに~!!
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